爆肉カレー誕生秘話

この物語の主人公「店長」と登場人物の自己紹介です。

初めまして!店長の河西(カサイ)と言います。

写真は諏訪湖マラソンに出店した時のものです。

だいたいこんなキャラクターだというのを知っていただきたいので、手っ取り早く私の趣味を紹介します。

 

■店長はこんな人です。(5段階評価)

◎ジョギング ★★★

諏訪湖ハーフマラソンは10回以上参加、河口湖のフルマラソンも4時間20分でゴール!本格的なマラソンではなく、お話ししながら楽しく走ります。

諏訪湖の周りをハチマキ巻いて走っているので気軽に声をかけてくださいね。

◎釣り ★★★★

20年前、高校生の時から釣りをしています。釣った魚をその場で料理したかったので、魚屋さんでバイトを初め、初めての給料で刺身包丁を買いました。

◎ウクレレ ★★★

30曲ぐらいならいつでも手軽にウクレレを弾けます。好きなウクレレメーカーはコアロハです。

◎卓球 ★★★

8年ぐらい毎日卓球をやっていました。石川佳純ファンです笑。でもラケットは愛ちゃんバージョン使用

◎百人一首 ★★★★

下の句と上の句だけなら未だに98%覚えています。中学生の時からなぜか興味を持ち、定期的に見直し復習しております。

ただ。。。見つけるのが苦手なので本領発揮は後半戦になります笑。

パソコン関連 ★★★

Windows95の時にインターネットに夢中になり、自称、諏訪で一番早くキーボードを入力できる男を名乗っていました。

キーボードが削れてしまい何回も買い替えることになりました。毎日パソコンをしているとスペースキーが削れます。

Windows2000の時にIT革命が起きて、パソコンの専門学校へ進学しましたが、IT革命が学校へ通っている間に終わってしまったので、結局パソコンの仕事に従事することはありませんでした笑。

◎アウトドア ★★★★

バーベキューからキャンプまで何でもおまかせ!バーベキューは究極の味を目指し、オリジナルの8ミリ鉄板を特注して作ってもらいました。

鉄板は1万円ぐらいしました。鉄板の角側だけ網穴が開いているので、そこで鶏肉と豚肉を焼き、鉄板で牛肉や羊を焼くと美味しく焼がります。

炭は煙や跳ね返りがあると、焼き上がりが美味しくないので一級おがくず備長炭を使用しています。

もちろん焼き肉のタレも自分で作ります。バーベキューでお困りの方はいつでもお問い合わせください♪

◎ビール ★★★★★

好きな飲み物はビール!でも最近はハイボールを飲んでいます。

昔、自分の誕生日でビール5リットルを飲んだ武勇伝があります笑。

◎ホタルイカ ★★★★★

新潟県の糸魚川でホタルイカ漁を行います。13年ぐらい続けてきました。

生きた状態のホタルイカに、醤油+みりん+日本酒を吸わせて沖漬けを作っています。

そのまま食べるとアニサキスという寄生虫がいてお腹が痛くなるので、マイナス60度の冷凍庫で冷凍保存します。

ホタルイカが青く光るのが今でも神秘的でたまりません。

 

「趣味の定義」

趣味=お金をかけないでPDCAを回すこと。

娯楽=お金を使うことにより楽しいサービスを受けることができる。

趣味と娯楽は別物です。趣味と言うのはPDCA Plan計画→Do実行→Check見直し→Action改善→を繰り返すことです。

映画が趣味と言うならば、映画の感想文を書き、次回どのようにすればより快適な映画を楽しむことができるのか?

ただ映画を見るということは「娯楽」になってしまいます。

 こんな感じで、常に理屈っぽい店長ですが、「続ける力、努力する力、やる気、気合い、根性」いつでもフル充電でございます!

温かい目で見守ってやってくださいね。

 

■その他、主なの登場人物

★妹:自称天才デザイナー、似顔絵を描いて生活をしています。パソコンのソフトを使ってのデザインも神業に近いです。

★女性スタッフ:油絵の達人!理屈っぽい店長の話を文句を言わずに聞いてくれる優しいスタッフ。365日カレーの話しかしない店長を見守ってくれています。

★業者さん:レトルトカレー工場の担当者、カレーを造り続けて40年の超ベテラン。店長と同じぐらいカレーを愛しています。休みの日も気にして電話をしてくれます。

黄金マッハカレーとは何者だ?

信州の諏訪という場所で、スパイスから調合した地消地産70%以上の無添加デカ盛りカレーを元気に販売している個人経営の小さなお店です。

諏訪は山に囲まれた諏訪湖という湖があり、日本地図で諏訪湖を見ると、まるで日本のヘソのようにも見えます。

空気や水がとても綺麗で、諏訪の空気は湿気が少なく、精密機械を製造する場所としても東洋のスイスと言われるぐらい有名です。

私が、なぜこの場所「諏訪」でカレー屋を始めようと思ったのか、それはカレー作りに適した場所だからと言えます。

お店の500メートル先にはリンゴ畑が広がっています。そのまますりおろして使うだけですが、自然の甘味や果肉を加えることができます。

お店の1000メートル先には高原牛乳の工場があります。美味しいカレーを作るには新鮮な牛乳が必要です。

地元のお米屋さんは、地元の農家さんの育てたお米を販売しています。

当然ですが、水もとても美味しいです。ペットボトルのミネラルウォーターより美味しい水が、蛇口をひねるだけでドバドバと出ます。

その他にも、野菜畑もたくさんあり、いつでも必要な野菜が必要な時に手に入る。諏訪はカレー職人にとって夢のような場所です。

おかげさまで、地元ではそこそこ有名店として毎日忙しく、楽しくカレーを作らせていただきております。

でも、なんで町のカレー屋さんが超高級ビーフカレーをレトルト化しようと思ったのでしょうか? 

その理由とプロセスをこれからお話ししていきたいと思います。

あの日、高級レトルトカレーを作ろうと思った

お客さん「すみませーん!注文いいですか?」

店長「ご注文をお伺いいたします。」

お客さん「鶏のから揚げ&焼きチーズカレーを大盛りでお願いします!(写真のカレーが当店の名物です)」

店長「当店のからあげはビックサイズですが大丈夫ですか?」

お客さん「えっ?鶏のからあげでしょ?大丈夫ですよw」

 

黄金マッハカレーは信州デカ盛りのお店として有名で、名物は大きくてカリカリな鶏の唐揚げです。1枚が普通のからあげの4倍~5倍のサイズです。

初めてのお客様の99%がデカイ!と驚かれます。

 

店長「お待たせしました。鶏のから揚げ&焼きチーズカレーでございます。」

お客さん「本当にデカイッ!!!チーズすごっ!写真撮っていいですか?」

店長「私の写真ですか?それはちょっと。。。」

お客さん「あなたじゃなくて、カレーの写真ですよ」

店長「残念ですね。最高のアングル(角度)でお願いします。」

 

黄金マッハカレーでは、このようなお客さんとのやりとりがあるので、すぐにお客さんと仲良くなることができます。

よくチェーン店と勘違いされるのですが、個人経営のカレー屋でして、スパイスから調合した100%手作りカレーです。

手作りカレーはとにかく作るのに時間がかかります。なので、店内をお洒落にして、お洒落な曲を流してカレーの価格を上げるのが王道です。

しかし、黄金マッハは5時間かけて作ったカレーを、食堂みたいに盛り付けたご飯の上にたくさんぶっかけて完成します。

 

お客さん「いやー美味しかった!また食べに来ますね」

店長「ありがとうございます!」

女性スタッフ「ありがとうございます!」 

 

 

店長「今日もたくさんのお客さんに食べに来てもらえたね。」

女性スタッフ「お店の場所は分かりにくいし、駐車場もめちゃくちゃ狭いのに。。。」

店長「わざわざ来ていただいているんだから、本当はもっとお礼しないといけないんだよ」

女性スタッフ「たしかに、ほぼ毎日食べに来てくれる優しいお客さんが多いですからね」

店長「感謝の気持ちと、申し訳ないって気持ちがイコールになってしまうよ。私はどうやってこの気持ちを表現すればいいんだろう」

店長「商売ってさ、感謝の気持ちを具体的に伝えられなきゃ長くやっていけないと思うんだよな」

女性スタッフ「私もそう思います。感謝の気持ちは思っているだけでは伝わりません。」

店長「常連さんに喜んでもらえるサービスが必要だ。ポイントが貯まると「当店オリジナル!肉系最強の超高級レトルトのビーフカレー」がもらえるとか!」

女性スタッフ「いいですね。ポイントカードが貯まると特製レトルトカレープレゼント!でも損はしないのですか?」

店長「いいんだよ。しかも牛肉がたくさん入った究極のレトルトカレーでお礼がしたい!肉の重みが感謝の重みだ」

女性スタッフ「絶対に喜んでくれるし!また食べに来たいって思ってもらえるよ」

店長「わかった!今すぐ業者さんを探して話を聞いてみるよ!」

 

この日から1年間、スパイス調合を1グラム単位でこだわった肉系最強のレトルトカレー作りがスタートしました。

まずは完全オリジナルのレトルトカレーを作成してくれる会社を探す必要があります。

インターネットで探してもなかなか見つけることができません。

そんな中、やっとオリジナルのレトルトカレーを作ってくれそうな業者さんを見つけました。早速連絡を取ってみます。

 

店長「初めまして、レトルトカレーを初めて作りたいと思っているのですが」

業者さん「店長さん、レトルトカレーを作るのは初めてなのかい?思っている以上に大変な作業だぞ」

店長「そうなんですか?ウチのカレーをベースに、肉をただ多く入れればいいと思っているのですが」

業者さん「店長さん、レトルトカレーをナメチャいけないよ。レトルトにすると味も変わるし、いろいろと調整が必要だ。スパイスも1グラム単位でレシピを考えなければならないんだよ。まあよろしく頼んます。」

 

業者さんとの初めての打ち合わせは、電話で1時間ぐらい話をしました。最初だから少し長電話だと思いましたが、この日から携帯電話のアダプターを常にバックへ常備するようになることを、このころは知る由もありません。

 

店長「当店のカレーをレトルトカレー用のレシピに改良して、1グラム単位で計算してみたので確認していただきたいのですが」

業者さん「店長さん。あんたこのレシピをレトルトにすると味がぼけるよ?」

店長「えっ?わかるんですか?鍋で作ってみたら問題ありませんでしたが」

業者さん「それがレトルトカレーの難しいところなんだよ。しかも1回試作品を作ると2万円の手数料がかかるし、全部で試作は3回までだから慎重にやらんとあかん」

店長「さすが40年間カレー一筋のことだけはありますね。レトルト流にアレンジするとしたらどこを変えればよさそうですか?」

業者さん「たぶんスパイスの配合は間違っておらんよ。多少シナモンを増やしてもいいきがするけど、あとはリンゴをもっと多く加えて…」

店長「ありがとうございます!それを参考にして試作を作り、いろいろアレンジしてみたいと思います。」

 

超高級ビーフカレー用のカレールーの開発が始まりました。

そもそも、レトルトカレーを開発する前から毎朝5時に起きて、夜12時に寝る生活をおくっていましたが、レトルトカレーの開発で更にスケジュールの難易度が上がりました。

毎朝3時、4時に起きてレシピの調整、レトルトカレーの方向性の決定、夜は1時までお客さんが喜んでくれるにはどうすればいいのか?マーケティング的には的を射てるのか?1日の平均睡眠時間は3時間~4時間の生活が続きました。

ただ、ものすごくやりがいがあって楽しく、例えるならばドラゴンクエストというロールプレイングゲームを楽しんでいる感覚に近い状態でした。

※ラリホーをマホカンタ状態です。言っていることはパルプンテかもしれません。

信州リンゴ入りのカレールー 命をかけた研究

よく、ドラマやアニメなどで料理人が新商品を開発するために、徹夜で料理の研究を行うシーンをテレビで見かけることがあるが、あんなに料理の開発は甘いものではない、立ちながら眠れてしまう状態だ。

夢の中にもカレーが現れて貴重な睡眠を妨げる。カレーに追いかけられる意味不明な夢まで見てしまう状態だ。

 

お客さん「店長さん。目の下にクマができてるけど。大丈夫ですか?」

店長「いろんな発見を合理化して分かりやすく出力することで、人と共感し成長しあうために踏ん張ってます!」

 

体力の限界なのでしょうか、立って寝れるような日々が続いています。ただ、レトルトカレーの開発が楽しくて仕方ありません。

ルーの開発も大変ですが、商品名の決定、パッケージ案を作ることも最優先事項で、それが決まることでルーの感じも変わってきます。

業者さんさんの話だと、ルーよりパッケージを先に考えた方が早いかもしれないとのことなので、パッケージ案を同時進行です。

  

お客さん「そういえば、レトルトカレーの開発はどうなったんだい?」

店長「お店で出しているカレーはポークカレー専用のルーなのですが、レトルトはビーフカレーなので新たにルーを開発する必要があるのですよ」

お客さん「え?このお店で出しているカレーに牛肉を入れればいいじゃないですか」

店長「レトルトカレーっていうのは味が変わるんですよ。いろいろ調整が必要だし…(どっかの誰かが言っていたセリフそのものだ。)」

店長「お店で出しているカレーは、当店名物の大きなからあげとセットで食べることを想定しているので少しあっさり系に作っているのですよ」

店長「さらに、ビーフカレーは牛肉に負けないコクのあるカレールーを作る必要があるのです!」

お客さん「でも、レトルトカレーの味にそこまでこだわる必要があるのですか?」

店長「一番美味しいレトルトカレーを作るのが夢でして」

店長「普通はこだわらないのかもしれませんが、黄金マッハカレーの名に恥じない味が必要です。」

店長「夢というのはまだ動けていない状態。夢を具体的に計画する事で、夢は目標に変わると思うのです。」

お客さん「なるほど。でも店長が倒れちゃったら困るから無理をしないでくださいね。」

店長「小学校から専門学校を卒業までの14年間、1度も学校を休んだことが無いので体力には自信があります!楽しみに待っていてください」

 

信州りんご入りのカレールーの開発でもっとも重要なことは、食べたときにレトルトカレーだと分からないぐらいの品質にするということ、信州リンゴの甘味と酸味、玉ねぎをあめ色になるまで炒めた苦味とは違ったコク、牛肉の旨みが濃縮されたカレールーが課題です。

当店のカレー粉をベースに、ビーフカレー専用のスパイス調合、カレー粉を開発する必要があります。

はっきり言って、1回目の試作品でかなり美味しいビーフカレーは作れたのですが、それを50点に評価し、100点になるまで努力することを決意、お店で出しているポークカレーはお店を始める前の3年間でゆっくり開発しましたが、それとは違った緊張感のある本気の開発となりました。

そして、理想のカレールーが完成!さっそく業者さんにクール宅急便で送ります。

 

店長「試作のカレールーは届きましたか?」

業者さん「あんた、good!これでやりましょう!」

業者さん「でも、あんた、これだけ細かく材料指定を指定してくる人は珍しいよ。全部0.1グラム単位でレシピが作られているじゃん」

店長「エクセルで計算すると、小数点以下の数字まで出るんですよ」

業者さん「そうか、他のお客さんは1鍋作るのにこんな材料入れてます。みたいな感じで言ってくるからな、ここまで細かい計算をする料理人は少ないよ」

店長「夢を具体化することで、目標に変わると思いますので」

業者さん「はい?まあいいわ笑」

箱のデザインに180日間

お客様は商品の箱、名前、デザインを見て購入するかを考えます。

インパクトのある第一印象を与えなければどんなに良い商品も買ってもらえません。

人の五感である「視覚、聴覚、触感、味覚、臭覚」その中でも視覚の情報量は80%と言われており、人間の脳というCPUが一番エネルギーを消費する感覚です。

特に、知識が無い分野に関しては、視覚をあてにする場合が多く、例えば、あなたが小学生だった頃に好きな子を判断する場合、ほとんどの方が見た目で判断していたはずです。

それが、年を重ねるごとに人は見た目だけで判断しなくなります。かわいい子にはトゲがあるみたいな笑。

そんなわけで、視覚に訴えるパッケージは最重要事項になります。

爆肉カレーのパッケージを作るのに、なんと6カ月もの時間が必要となりました。

 

店長「なかなかインパクトのあるパッケージが思いつかないよ~~」

女性スタッフ「普通に、たくさん肉の入っているカレーの写真をパッケージにすればいいですよ」

店長「カレーって、茶色で具が入っているビジュアルじゃん。どれも一緒なんだよね。」

女性スタッフ「りんごの写真にするとか?」

店長「お子様カレーっぽくなるし、カレーだって一目でわからなくなるし、フルーツを全面に出したレトルトカレーって売れなそうだからね」

女性スタッフ「焼鳥みたいに肉を刺して、こんなに肉が入っているんだよ!とかどうでしょう?」

店長「焼鳥カレーじゃないんだから。。。」

 

お店が終わり、いつものように23時頃からレトルトカレーの開発を行います。今日はパッケージについて考える日です。

イラストレーターで画像を切り取り、答えのないパズルのように画像を組み替えていきます。

 

店長「あーさすがに疲れたぞ。もう3時かぁ~。朝5時起きか。。。今週はずっとこんな感じだな」

店長「ビール飲んで美味しい焼鳥が食べたいなー。さっきスタッフが焼鳥の話をするから余計に食べたくなってしまったよ。クソ~」

 

画像の牛肉を切り取り、5つの肉を横に並べてみます。(早く寝ろよって感じですが、ちょっとふざけてみました。)

アー眠い!顔をテーブルにつけて横から肉の画像を見ます。そうすると、肉が縦方向に見えました。画像の下にスプーンがありました。

これだ!スプーンの上に肉を積み重ねたパッケージにすればいいんだ。インパクトもあるし!

急いでスプーンに肉を5つのせて写真を撮ります。その写真をパッケージに組み込むと、肉がたくさん入っていることもわかるし、カレーというのも

わかりました。

さすがに夜遅くなので(朝早くとも言いますが)パッケージ案を印刷して寝ることにしました。翌日…

 

店長「ジャーン!どうこのパッケージ?すごいでしょ」

女性スタッフ「そうきましたか!天才的な発想だと思いますよ」

店長「天才って言われるのは結構好きなんだけど、でも天才って努力しないでスマートにこなせる人だと思うんだよね」

女性スタッフ「はい?」

店長「このパッケージね。もっと迫力があって、もっと綺麗に肉を積み重ねる必要があるんだけどね。イメージはこんな感じ」

女性スタッフ:「店長の妹さん、一流デザイナーなんだから相談してみるのもいいかもしれませんね」

店長「妹は手書きの似顔絵から、パソコンの画像編集ソフトも全てをこなせるからね」

店長「そういえば、妹は自分のことを天才とか言っていたな。。。」

 

さっそくデザイナーの妹に電話をして相談にのってもらいました。

 

妹「すごいパッケージ案だね。高級ビーフカレーなんだからもっと角を出して高級感を演出した方がいいね」

店長「なるほど、じゃあ肉の写真を超丁寧に取り直してみるよ」

店長「あと、たくさん肉が入っていて元気になる!ってのを表現したいから、りんごを握りつぶしている写真もきれいに加工してほしいんだけど」

妹「そんなの簡単だよ。でも、本当に握りつぶせるの?」

店長「耳を折ってエンドルフィン全開でグラップラーになれます(謎)お風呂でぐーぱーやって乳酸パンパンですよ。」

妹「グラップラーって?なんかのアニメのタイトルだったような。それと乳酸って何?」

店長「乳酸のことより、どちらかというとパッケージのことを考えてほしいんだけど!筋肉より頭がパンパンなんだけどw」

妹「はいはい。えーっと。文字の書体、箱の色とかも決めないといけないね」

店長「レトルトカレーで白色の箱って珍しいよね。箱全体を色やデザインで塗りつぶしちゃってるのが多いけど、少しお下品な気がします。」

妹「お下品って(笑)」

妹「パッケージにリンゴの絵も必要だと思うけど、私が描こうか?」

店長「リンゴの絵は、なんと!油絵の先生にお願いしてあるのですよ!」

妹「すごっ!!」

 

箱のデザイン作成に取り掛かりましたが、予想以上に苦戦です。

スプーンに肉を重ねるのも一苦労です。カレーを美味しそうに撮影するのも大変でした。

自己満足になりますが、リンゴを潰している写真を撮影するのに信じられない時間を要しました。

これも自己満足なのかもしれませんが、箱の裏面にレトルトカレーの注意書きがあります。

そこにある電子レンジの画像などはデザイナーの妹に作ってもらいました。 

箱の狭いスペースでどれだけこのカレーの凄さを伝えることができるのか?

フェイスブックでアンケート調査を行い、魅力のあるキャッチフレーズを選定しました。

当店の女性スタッフは油絵の達人!

(箱に使われているリンゴの絵は油絵です)

 

店長「リアルにリンゴを油絵で描くことは可能かい?」

女性スタッフ「食べ物を書くのは得意中の得意ですよ」

 

実は、当店の女性スタッフですが油絵の達人なんです。

小学生の頃から油絵を習いに行き、今でも油絵を書いているそうです。

女性スタッフの描いた絵を購入したいという人までいるそうで、カレー屋で働くよりも油絵の先生でもやった方が良かったんじゃないのかとも思います。

 

店長「これから一緒に油絵を描くキャンバスを買いに行くよ!」

女性スタッフ「これからですかっ!?わ、わかりました。さすが店長です。行動力が違いますね」

 

思いついたら即行動の店長です。

皆さん、インカテーションというのをご存知でしょうか?もともとは、魔法とかお呪いという意味があります。

プロ野球選手とかも使っている方法なのですが(私は野球はやりませんが笑)自分を自分で洗脳し、やる気を全開にさせる自分の言葉を自分に語りかける。

自分がやる気が出る言葉を何回も自分に言い聞かせる方法です。

 

「私の努力は一般人をはるかに超えている!私の発想力も一般人をはるかに超えている!私には思いついたことを簡単に行動できる力がある!」

 

この言葉を、2008年頃から定期的に自分に言い聞かせることで、いざという時に行動ができる心の状態を維持しています。

この方法は、ジェームススキナーというとても面白い方が本で紹介していた方法です。

インカテーションを始めた当初は、なんだこれは~という感じでしたが、言えば言うほど自信に満ち溢れることばになっていきます。

話は長くなりましたが、油絵の先生が私に行動力があると言ってきましたので、このインカテーションのやり方を車内で聞かせてあげました。

この人大丈夫かな?という視線を助手席に方から感じましたが、まったく問題ありません。

 

店長「キャンバスも買ったし。これで全ての道具が揃いましたよ」

女性スタッフ「わかりました。任せてください!」

 

スラスラと油絵を描いていきます。

一番驚いたのが絵の具と絵の具を混ぜると、ちゃんと作りたい色になるというところです。

皆さんも小学生の時にポスターカラーで絵を描いた経験があると思います。

出したい色が出なくて、どれだけ無駄にポスターカラーを消耗したことか、油絵の先生はほんの少しの絵の具を混ぜるだけで理想の色を作り出す。

とにかく手品を見ているような気分になります。

 

店長「凄いね!よく少しの絵の具を混ぜ合わせるだけで理想の色を出す。」

女性スタッフ「コツがあるんですよ。それよりどうして妹さんに絵を依頼しなかったんですか?」

店長「妹は油絵を承っていないそうで、水彩画なら天才的と言ってたけど、油絵の方がリアリティのある濃厚な仕上がりになるからね」

女性スタッフ「レトルトカレーのパッケージに使うんですよね?自分で言うのもなんですが、めちゃくちゃ拘っていますね!」

店長「そうでしょ~。箱がしっかりしてないとまずは買ってもらえないから、食べてもらわないと話にならないからね」

女性スタッフ「わかりました。最短納期で仕上げます!」

 

キャンバスのサイズはA4ぐらいのサイズで、このリンゴの写真がまさかあんなに小さくつかわれることになることを、女性スタッフには言うことができませんでした。

めちゃくちゃ完成度の高いりんごの絵が完成しました。

肉の写真を800枚も撮影

箱に使われているこの写真、2枚の写真を使って作られているのですが、この写真を撮影するのに2日間、800枚以上の写真を撮影しました。

高級感のあるビーフカレーを再現したかったので、肉に角を出したり、肉にかかっているカレールーのシズル感などかなり苦戦しました。

 

店長「さあ、今日は天気もいいし写真日和です。大安です笑」

女性スタッフ「はい?写真を撮るのに天気って関係あるんですか?」

店長「ありますよ。曇りの日は暗くなっちゃうから、今日がチャンスです。」

女性スタッフ「で、どうすればいいのですか?」

店長「さっきレトルトカレー工場から、完成品のサンプルカレーが届いたんだけど、ほぼ完成品と同等品だから封切って肉の写真を撮ります。」

店長「そしてここに、8GBのメモリーカードがあります。そしてこの一眼レフのカメラ。これで激写します!」

女性スタッフ「この、肉を載せたスプーンを持っていればいいのですか?」

店長:「YES それでは写真を激写します。」

 

そう言って色々な角度から写真を撮ります。下から、上から、パパラッチも驚くような激写が続きます。

 

女性スタッフ「あの。手が付かれてきたんですけど、そろそろ20分以上は立ちますけど。」

店長「あっ!動かないで、ブレるから、喋るとブレるから」

女性スタッフ「。。。はい」

 

光を調整して写真を撮り続けます。

300枚ぐらい撮影したでしょうか、この写真撮影ですが、爆肉カレーのサンプル品が6袋しかないので失敗は許されない撮影です。

ちなみに、このサンプル品ですが、実際の爆肉カレーと同等品なので、肉の写真は実物の写真とイコールということになります。

 

女性スタッフ「店長!さすがに辛いです。」

店長「辛いという言葉に、一つ加えるだけで幸せと言う言葉になるのです。」

女性スタッフ「え?あーなるほど。。。わかりました。」

店長「あと、喋るとブレるから。。。」

 

結局、写真を激写して30分以上。400枚ぐらい写真を撮ったでしょか?箱のパッケージは右からスプーンが出ています。

念のために左からスプーンバージョンも更に40分かけて撮影します。

 

店長「次は左手でスプーンを持って撮影します。レトルトカレーを温めて新しいのにするので4分間の休憩時間です。」

女性スタッフ「えっ!まだ撮るんですか!狂ってますよ~」

店長「商品開発は、キチガイにならなければまともな商品は完成しないのです。(初めての商品開発ですがw)」

 

全ての写真撮影が完了し、家に帰ってから最も素晴らしい写真2枚を選定します。

どれも素晴らしい写真ですが角度によって肉の高級感が変わるので最新の注意が必要です。

写真を見ているとだんだん麻痺してくるので、数日間は写真を見比べてトーナメント戦です。

その姿を見ていた女性スタッフは、この人大丈夫なのか?と思ったことでしょう。

私がニヤニヤ写真を見ていたら、冷たい視線を感じました。

頼むから!肉を切りやがれぇ!

業者さん「そういえばあんた、肉が普通のカレーの4倍、5倍も入っているけども、この肉は誰が切るんだい?」

店長「えっ!?切ってくれるんじゃないんですか?」

業者さん「この量はさすがに切れないよ。手数料もかなり高くなっちゃうから自分で切るか、地元の肉屋さんに切ってもらって送ってほしい」

店長「わかりました。。。切ってくれる肉屋さんがないか探してみます。」

 

さっそく、地元の肉屋さんに片っ端から電話をします。レトルトカレーを1回作ると約150キロの肉を使います。

1個が20グラムの±2グラムという驚異的な精度が必要です。自分で切ってみてもかなり難しいです。

もし、±2グラムに納めなければ、完成時に重量不良となってしまいます。

いい加減に切られてしまうと、全てのレトルトカレーが不良品になってしまうおそれもあります。

慎重に真面目な肉屋さんを探す必要があります。

 

店長「プルルルル~。プルルルル~。あ、もしもし、A精肉店さんですか?実はお願いがあるのですが、肉を20グラムの±2グラムで切ってほしいのです。150キロの肉なのですが可能でしょうか?」

精肉店A「えっ?15キロですか?いやー15キロはちょっと多いかな。。。うーん。」

店長「15キロじゃありません。150キロです。±2グラムです。」

精肉店A「はい?150キロ?それを20gの±2グラムできるのですか?ちょっと社長に聞いてみます。」

 

。。。。

 

精肉店A「150キロだと一週間ぐらい時間がかかってしまうのと、手数料もかなり高くなってしまいます。」

精肉店A「何より±2グラムは無理です。±4グラムぐらいになってしまいます。もし本当に±2グラムできるなら、ありえない金額になってしまいますよ?そもそもウチは人で不足でして…」

 

遠回しな言い方で断られてしまいました。。。

 

店長「プルルルル~。プルルルル~。あ、もしもし、B精肉店さんですか?実はお願いがあるのですが、肉を20グラムの±2グラムで切ってほしいのです。150キロの肉なのですが可能でしょうか?」

精肉店B「あっ!黄金マッハさんですね。いつもありがとうございます。今度は何を始めるんですか?」

店長「牛肉の沢山入ったレトルトカレーを作ろうと思っています。それで肉を20グラム±2グラムで150キロ切りたいんだけど」

精肉店B「そ、、、それは。無理でしょ笑!」

店長「やっぱりそうですか。もう諏訪地方、全ての業者さんに断られてしまって。。。」

精肉店B「普通に考えて、1人で20グラム±20グラムの肉を1分で8個切れたとして、1時間に480個=9.6キロ=16時間/1人?」

精肉店B「1人で切れば16時間かかりますよ?」

精肉店B「完成品を少しずつ冷凍したとして、さすがにに骨が折れる作業ですよ」

 

他にもいくつかの精肉店にお願いをしましたが、余裕で断られます。

かなり嫌がられます。この時点で気が付きました。

世の中に、肉の多いレトルトカレーが少ないのは、肉が切れないからなんだと。。。

切れたとしても、ものすごい高いレトルトカレーになってしまうのだと。

 

店長「全てが終わった。。。今までの苦労が、レトルトカレーの開発を完全になめていました。」

 

これでレトルトカレーの開発を諦めることになりそうだったので、お世話になっているレトルトカレーの業者さんへ電話しました。

 

店長「肉屋が肉を切ってくれません。半年間、毎日頑張ったけど。さすがにレトルトカレーの開発を諦めなければならなくなりました泣」

業者さん「店長さん。あんたあれだけ頑張ってきたんだからもう少し頑張りなよ。肉はウチがお世話になっている肉屋さんに安く切らせるよ。普段は断るんだけどね」

店長「たぶん嫌がられると思いますよ。もう断られるのは慣れっこなんで、打たれ強い方なんで」

 

後日。。。

 

業者さん「ウチがお世話になっている肉屋さんにお願いしといたよ。100gで〇〇円でやってくれるそうだ。よかったな」

店長「えっ!?やってくれるんですか?しかもその価格で?」

業者さん「断ったら仕事出さないって脅したからwあんたも頑張ってることだし。よかったな」

店長「わかりました!ありがとうございます!」

 

後から聞いた話ですが、業者さんと肉屋さんが大喧嘩したそうです。業者さんは肉屋さんと口約束をしていたそうですが、そんなの切れるか!って話になって、

結局、肉屋さんと業者さんが半分ずつ肉を切ることになったとか、業者さんは強気な方なので、肉の価格を原価ギリギリまで交渉。口約束をしてしまった肉屋さんは

しぶしぶ肉の価格を最安値で販売することになったそうです。

食べたらアッパーカットで一発KOの衝撃!

(写真 爆肉カレーの箱裏面です)

「食べたらアッパーカットで一発KOの衝撃」この表現を考えるのに、毎日2時間×7日も悩みました。

どうしたらそうなっちゃうの?突っ込みどころ満載です。

何を言いたかったのか。

 

①爆肉カレーは超高級レトルトカレーなので毎日はさすがに食べることができません。仕事が辛い日に爆肉カレーを思い出し、今日は爆肉カレーがあるから頑張って仕事をしよう!カップラーメンや安いレトルトカレーとは違い、ここぞという時に食べる贅沢品、頑張っている自分へのご褒美だ。

②爆肉カレーは肉がたくさん入ったスタミナ満点のレトルトカレーである。攻撃力の高い肉系最強のカレーである。

③食べるとテンションが上昇していくイメージ。元気でスポーティーでポジティブなイメージ

④食べたときに美味すぎて驚く、ビックリする。病みつきになる。

 

この①~④を伝える短いキャッチコピーは無いだろうか?

スポーツドリンクとかだと「10秒チャージ」とかありますが、そういうキャッチコピーが必要です。

A4のノートにキャッチコピーを書きまくり考えました。気が付けばA4ノートがこのキャッチコピーの為に1冊使い切りました。

1日で一番頭が働く時間は朝の時間帯です。特にアイディア系の作業は朝の方が夜に比べてはるかに効率がいいのです。

なので、朝3時、4時に起きて出勤までの2時間で、紙に穴が開くぐらい集中してキャッチコピーを考えます。

ある日のことです。。。

 

お客さん「いやーっ!相変わらずここのカレーは美味しいな」

店長「ありがとうございます!」

お客さん「店長?目がおかしいけど疲れているの?」

店長「実は、レトルトカレーの開発で寝てないんですよ笑。いやー。たった一言が思い浮かばなくて」

お客さん「店長さんも、このパンチの利いたカレーを食べてスタミナつけなきゃだよ」

店長「パンチの利いた?パンチってボクシングのパンチ。いざという時に必殺技。上昇!これだ!!!」

お客さん「???」

お客さん「何そのノート笑。何を書いているんですか?」

店長「今日の夜は気持ちよく眠れそうな気がします。ありがとうございます。」

 

「食べたらアッパーカットで一発KOの衝撃」

 

アッパーカットというのは、相手を倒すときに使う最強の技です。いざという時に戦況をひっくり返す力強い技です。

そして、アッパーカットは上に向けてパンチを放ちます。凄い前向きに上昇しています。先ほどの①~④をすべて含む言葉です。

初めてこの言葉を読むと深い意味は分からないと思いますが、頭の中でアッパーカットの映像が再生されると思います。

爆肉カレーを食べるとガツンッとやられるイメージです。最高のたキャッチコピーが完成しました。

自称、天才デザイナーの妹VS業者さん

妹「箱のデーター作成だけど、全く条件がわからないんだけど」

店長「条件とは?」

妹「まず、もらったデータのフォーマットだけど、線がずれてるんだけど。あとCMYKになってないし、RGBになってるけど」

妹「あと、画像のサイズ指定とか、100%じゃなくてもいいの?」

店長「ジュースは100%の方がいいけど、業者さんに聞いてみるよ」

 

箱の作製は業者さん指定の箱会社に依頼したのですが、未だかつてない複雑なやり取りのスタートとなりました。

今まで箱の作製でこんなにもめたことがないと言われました。

 

業者さん「あんた、妹さんに直接箱会社の人とは連絡が取れないと言ってほしいんだけど」

店長「どうしてですか?」

業者さん「何かあった時に、うちが責任をとれないからなんだよ」

店長「なるほど、じゃあそちらを通して話を進めていくということですね。」

業者さん「そうなんだけど、CMYKってなんだ?どうも妹さんの言っていることが専門的過ぎて中間役になれないんだよな」

店長「あと原寸100%で、解像度が何パーセントか聞いといてほしいと」

業者さん「妹さんのメールを、できるだけそのまま箱会社さんへ渡しておくよ。うーむ」

 

この打ち合わせであり得ないぐらい業者さんへメールを送りました。

 

妹「ねえ。業者さんはこのデータを開いて確認できるアプリはもっているの?」

店長「知らん。。。ごめん」

妹「今回、やっとまともなフォーマットが届いたけど、箱って折るでしょ?その折れる部分は何ミリになるの?」

店長「たしかに、聞いてみる」

 

早速業者さんへ確認します。

 

業者さん「こっちでデータは確認できないよ。ソフトが入っていないから」

店長「買いましょうよ」

業者さん「いや。あんたと毎日1時間電話しとるけど、他にも数件あるんだよ。」

店長「お疲れ様です。。。そしてありがとうございます。」

店長「箱ですけど、折り目は何ミリになるんですか?」

業者さん「わからん!w」

店長「またメールで質問送りますので、転送をお願いします。」

 

後から、箱会社さんのデザイナーさんが言っていたそうですが、妹はそうとうレベルの高いデザイナーではないかという疑惑です。

よく、自分のことを天才とか言っていましたが、本当に天才なんじゃないのかと、業者さんもいっていました。

未だかつて、ここまで細かくデザインをした人は一人もいないそうで、ちょっとした伝説を残してしまいました。

 

妹「メールじゃデータが重くて送れないから、宅ファイルで送るよ」

店長「了解です。」

 

業者さんへ宅ファイルのアドレスを教えます。

 

業者さん「宅ファイル?聞いたことが無い、みんなメールで送ってくるけど」

店長「メールだと、せいぜい10メガが限度なんで」

業者さん「このアドレスを、箱会社さんへ送ればいいんだな?了解だ」

 

(宅ファイルというのは、大きな容量のデータを一度サーバーにアップして、それをダウンロードできるようにするサービスです。)

 

業者さん「ちゃんと箱会社さんにはメールでアドレス送っておいたからな」

業者さん「これで、箱会社の人のOKがもらえれば、基本的に箱には印刷できる状態にはなるね。」

店長「ありがとうございます。後は微調整して完成って感じですね。了解です! 」

箱の作製、今度は店長の悪い癖

店長「よくよく箱の文字を見ると、ずれている場所があるんだけど?(お召し上がり方が中心にない)」

妹「ん?どこどこ~」

店長「この黒い枠の中の文字、これが0.3ミリぐらい文字が上側になっているような気がする」

妹「あ。言われてみれば」

店長「この文字だけど、全部後ろでそろえた方がいいかもしれない。0.2ミリぐらいずれているけどこれはもともと?」

妹「いや。直せるよ。了解」

店長「そもそも、今パッケージの側面の文字だけど、中心からずれているような気がするけど」

妹「よく気が付くね?」

 

今度は店長が箱のデザインにこだわり始めてしまったのです。

文字の位置やバランス、文字のフォント、文字のサイズ、業者さんからもらった注意書きの文章がおかしいとか、使っている画像の位置、私がA型だからなのだろうか?文章の「〇〇が」だけど「〇〇は」の方がいいとか、本当に細かいことです。

このやり取りで、妹とどれだけ電話で話しをしたことでしょう。家族だから電話代が安くて助かりました。

箱のデザイン 完成だ

微調整を行い、完成した箱デザインのデータを改めて箱会社さんへ送ります。ここまで来るのに180日を要しました。

この箱のデザインを見なかった日は1日もありません。

完成したデータが箱会社さんに届き、それを業者さんが見れるようにPDFファイルにしてくれたそうです。

 

店長「どうですか?箱のデザインは?」

業者さん「素晴らしい!グッドです!高級感もあるし、ここまで箱に拘った人はあまりいないね。」

業者さん「でも本当に、ここまで素晴らしい箱のデザインは珍しい!」

店長「半年かかりましたから。。。」

業者さん「あんた、箱のデザインをカレールーよりこだわっちゃったんじゃないの?」

店長「この苦労、消費者の皆様にはきっと伝わらないと思います。」

業者さん「それよりあんた、なんか変な点が見えるけど?」

店長「え?点ですか、どこにですか?」

業者さん「ほら?賞味期限のあたりになんかすごーい薄い赤い点が見えないかい?」

店長「またまたぁ~。何も見えませんよ。パソコンのモニターに何かついてるんじゃないんですか?」

業者さん「モニターを拭いとるけど、点がきえないんだよ」

店長「眼鏡に何かついているんじゃないんですか?」

業者さん「あんた、何言っとるんだい。そんなことはないから」

店長「うーむ。見えないけど、妹にデータを確認してもらいます。」

業者さん「昔、小さな点を消し忘れて印刷しちゃった人がいるからね。注意しないと」

 

そう言われて、賞味期限の所に赤い点があるか妹にデータ確認を行ったところ、赤い点は存在しませんでした。

誰に見せても赤い点は見えることはなく、業者さんからはモニターが違うと見えるのかもしれないと言われましたが、さすがにそれは無いと思いました。

この業者さんですが、レトルトカレーを作り続けて40年の超ベテランの方で、朝早くから夜遅くまでカレー作りに携わっています。

業者さんは休みの日まで心配して連絡をくれるぐらいです。 

もしかしたら疲れていて赤い点の幻覚が見えたのかもしれません。

未だに解決していない爆肉カレー最大の事件です笑。

余談ですが、当店のロゴマークの★ですが、実は北斗七星の位置になっています。赤い点が見えると死兆星の予感が。。。笑」

地獄の箱詰め作業

ついにレトルトカレーが完成し、大量の荷物が送られてきました。箱の数は40箱、約400キロの荷物です。

箱に賞味期限のスタンプを押して、箱を組み立てて、カレーを箱に入れて、最後にシールを貼って完成です。

1人で作業を行うと、1時間に50個ぐらいしかパッキングできません。ちなみに、一番難易度の高い作業は賞味期限のスタンプを押す作業です。

箱がツルツルしているので想像以上にスタンプを押すことは困難です。

当店は町の小さなカレー屋さんなので、基本的にパッキングは1人か2人で作業を行うことになります。

1人で1時間に50個ということは、一人で1500個をパッキングすると30時間もかかることになります。

 

店長「待望のレトルトカレーがついに到着したぞ!」

女性スタッフ「凄い荷物ですね。今日は何個箱詰めするんですか?」

店長「まずは何個と言うより、2時間の作業でどこまで箱詰めできるかだね」

女性スタッフ「じゃあ、私が箱を組み立てます。店長は賞味期限のスタンプを押してください」

店長「そういうの得意だから任せてよ」

 

私が賞味期限のスタンプを一発目から失敗、二発目も失敗。。。

 

店長「おかしい。ちょっと一箱犠牲にして練習させてよ」

女性スタッフ「了解です。そんなに難しいんですか?」

店長「慣れだと思うんだけど。うーん。上手にできない」

 

気が付けば、練習用の箱が賞味期限の印でぐちゃぐちゃになるほど練習をしていました。

 

店長「さて、本番スタート!慎重にスタンプを押したいと思います。」

 

1個、2個は成功、3個目に失敗、気が付けば失敗の箱が20箱、成功の箱が30箱。これはマズイです。

 

妹「私にやらせてよ」

店長「君にはちょっと難易度が高いから、でもやってみるかい?」

妹「私、天才系だからそういうのが得意だと思っているんだよね。」

店長「それがさぁ、俺もそう思ってたんだけど、理想と現実が違い過ぎるんだよ」

 

妹が賞味期限のスタンプを押し始めます。案の定、一発目から失敗、その箱を犠牲にしてスタンプを押す練習を始めました。

 

妹「さて!本番スタート!」

 

1個目は微妙、2個目は成功、3個目は微妙、4個目は成功、5個目は失敗。。。

 

妹「コツをつかんだ気がする。押すときに均等に力を入れてゆっくり離すっ!」

 

6個目は失敗、7個目は微妙。。。

 

妹「難しいね。」

女性スタッフ「私にやらせてください!!」

 

「1個目は成功、2個目も成功、3個目も成功。。。」

 

店長&妹「運がいいねぇ~」

女性スタッフ「私、これ得意かもしれません!」

 

4個目も成功、5個目も成功、6個目も成功。。。

 

店長「君、どちらかと言うと不器用な方だと思ってたんだけど。神はニ物を与えず。。。」

女性スタッフ「酷いですよ!」

妹「実は、私は箱詰め作業の方が得意なんだ」

店長「おいおい、さっき天才がなんとかって言ってたじゃん」

妹「私は芸術肌だから。。。謎」

店長「私はシール貼りが得意かな」

女性スタッフ「調子がいいんですけど。どんどん上手にスタンプが押せます。」

店長「君をスタンプ専門の係に任命します。スタンプ大臣です。おめでとう」

 

苦労してパッキングをし、ついに完成した爆肉カレーを見て1年間の努力が頭の中でパラパラ漫画のように思い出されます。

オリンピック選手も頭の中で過去の思い出がパラパラ漫画のように再生されるという話はよく聞きます。

まさか、それと同じ状態を体感できるとは思ってもいませんでした。 

夜1時に寝て、朝4時に起きる生活を1年間、ついに爆肉カレーが完成して新たなスタートラインに立ったことになります。

感謝の気持ち 有言実行

 ついに、1年間の努力が形になりました。爆肉カレーの完成です!

1年間、努力の日々が形になりました。とても感動的です。明日から睡眠時間が3時間ぐらい多くなるって考えると、なんだか実感がわきません。

この感動は、昔友だちの結婚式の二次会で幹事を志願し、1人でくす玉を作り、ヨガボールに木工ボンドを塗って新聞紙を貼っていきます。

この作業を夜な夜な3カ月間毎日行い、しっかりした新聞紙の大きなボールが完成、それを真っ二つに切断してくす玉を作ったことがあるのですが、結婚式の二次会で無事にくす玉が開き、あまりの感動で泣きそうになって言葉を失い、新郎新婦に驚かれたことがあります。

その時以上の達成感を、爆肉カレーの完成品を手に取り感じました。

しかし、感動している余裕はありません、これでやっとスタートラインに立てたことになるので、ここからお客様に喜んでもらえるようにストーリーを作ることに力を入れる必要があります。

 

店長「ついに爆肉カレーが販売開始ですよ」

お客さん「おっ!ついに完成したんですね。」

店長「初回限定の激安販売も行っていますが、ポイントカードを貯めても爆肉カレーをGETできます。」

お客さん「ポイントカードも作るし、爆肉カレーも試しに1個買ってきますよ 」

店長「ありがとうございます!」

 

常連さんは、かなりの確率で爆肉カレーの激安品を購入していきます。

そして、ほとんどの人が爆肉カレーのリピーターとなります。

みんな口をそろえて思っていた以上に美味しい!と言います。一体何を思っていたのでしょうか?

もはや、レトルトカレーの領域を超えている!そう言われます。

でも、激安販売だからとはいえ、大手メーカーの100円レトルトカレーよりは遥かに高い金額です。

黄金マッハをあまり知らないお客様はなかなか手が出ない金額の高級レトルトカレーなのも事実です。

 

新規お客さん「ごちそうさま!お会計お願いします。」

店長「ありがとうございます。もしよければポイントカードをどうぞ」

新規お客さん「全部貯めると爆肉カレーがもらえるんだ。」

店長「それと、期間限定の超激安販売を行っています。どうでしょう?」

新規お客さん「うおー。高いですね。ちょっと手が出ません。」

店長「食べる前に袋を開けただけで美味しいのがわかりますよ。レストランで出されたらレトルトカレーだと分からない品質ですよ」

新規お客さん「いやーちょっと予算が。。。」

新規お客さん「でも期間限定の激安販売かぁ。これ期間が過ぎたらいくらぐらいになるんですか?」

店長「たぶん1個1000円ぐらいです。」

新規お客さん「えっ!???嘘でしょ?じゃー1個買って帰ろうかな」

店長「ありがとうございます。でも絶対損はしないですよ。自信があります!」

 

そう言って、しぶしぶ買って帰るお客様も大勢おられました。数日後。。。

 

新規お客さん「また来ましたよ♪」

新規お客さん「店長さん。爆肉カレーだけど思っていた以上に美味しくて、家の人に買ってきてって頼まれちゃったよ」

店長「これが超高級レトルト、肉系最強の高級ビーフカレーの実力ですよ笑」

店長「もしよければ、爆肉カレーのチラシをお持ちください」

新規お客さん「ん?このチラシは1枚全部が爆肉カレーのチラシなんですか?」

 

(その時作成した実際のチラシ、爆肉カレーの長所がよくまとめられています。)

 

店長「本当はこんなB5の紙に収まる内容ではないんだけど、プレゼントの際にチラシとセットで渡すと喜ばれますよ」

新規お客さん「なんか凄いですね!レトルトカレー1商品に込められている想いの重たさを感じます。」

 

その後、新規お客さんは常連さんとなり、爆肉カレーで感謝の気持ちがお客様へストレートに、

とてもわかりやすい形で伝わっていきました。爆肉カレーがもらえるポイントカードがとても好評です。

初期生産ロットの1500食は予想以上の早さで売り切れとなりました。

この超高級ビーフカレーを皆様に食べていただき、レトルトカレーのイメージをひっくり返してみせます。

この爆肉カレーは3回ビックリする要素を含みます。

 

①名前の通り、大きな牛肉がゴロゴロ入っていてビックリします

②もはやレトルトカレーとは言えない美味しさにビックリします。

③プレゼントで渡すと、思っていた以上にパッケージのウケが良くてビックリします。

 

お客さん「そもそも、普通のレトルトカレーと何が違うの?」

店長「それは、次の表をご覧ください」

お客さん「なるほど~。レトルトカレーも3段階に分けられるということですね」

店長「あまり知られてはいませんが、3段階に分けられます。」

店長「爆肉カレーは文句なしの一級品というわけですよ」

お客さん「じゃあプレゼントで渡しても恥ずかしくないですね。」

お客さん「そもそも、レトルトカレーって誰に喜ばれる商品なんですか?」

店長「いい質問です!1番喜ばれるのが一人暮らしの男性、一人~二人暮らしのご高齢の方です。」

店長「食べている人に聞いてみると、特に朝食として便利と言われます。」

お客さん「おじいちゃん、おばあちゃんに喜ばれるんですか?」

店長「ご高齢の方は、買い物に行くのも一苦労です。家に食べ物が無いってシチュエーションが多いそうです。」

店長「そんな時に、爆肉カレーがあれば買い物を後回しにできるし、食べ物が無いときにも助かります。」

店長「一人暮らしの男性も同様ですね。仕事が忙しく気が付けば冷蔵庫の中が空になっていることとかよくありますからね」

お客さん「なるほどぉ。僕は実家暮らしなのですが、母に買っていっても喜ばれませんかね?」

店長「そんなことはありません。お母さんは忙しいので、一人でいるときとかはできるだけ手のかからない食事をとる場合がほとんどです。」

お客さん「いろいろと使い勝手が良さそうですね。災害時のストック品としても役立ちそうですね」

店長「地震が起きたら爆肉カレーを格安で販売しますのでご利用ください」

お客さん「じゃあ、爆肉カレーを買って帰ろうかな!」

店長「いつでも在庫がありますので、必要な時に必要な数だけお買い求めくださいね。毎度ありがとうございます!」

ご清聴ありがとうございました