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当店からあげの秘密

・ほとんどの人が「デカイっ!」と言う「ワイルド系のバリッバリ特大からあげ」は1枚100g~120gと通常の唐揚げの4~5倍のビックサイズです。ただ大きいだけではなく味も好評で、2週間2段熟成させたこだわりのタレで味付けしています。また、カリカリ食感も人気の理由で、業務用の揚げ物器で家庭では作ることができない超高温で容赦なくジュワ~っと揚げるのがコツです。からあげの数え方も特徴的で、からあげを1枚・2枚…と数えます。何故かというと、からあげが手のひらのように平らだからです。からあげが平らだといくつかのメリットがあるのです。①揚げ時間が短縮でき早く提供できる②平たいと食べやすい③カリカリ食感が出る④大きく見えてインスタ映え。もはやフライドチキンと言った方がいいのでは?どうしてこんなに大きなからあげになってしまったのか?更に詳しくからあげの歴史の秘密に迫ってみたいと思います。



※実際は手袋をして作業しています。

写真のからあげですが丸くて小ぶりです。実はお店を始めた当初、からあげは小さく丸い形をしていて約45g~50gのサイズでした。

 

それが今では下の写真のように平たくて大きなからあげになっています。約100g~120gもあります。

どうして?からあげを広げるようになったのか?それは、試しに期間限定で唐揚げを丸型から平型で販売したことがあり、同じ50gでも平型にすることでかなり大きく見え、注文も10倍に増え、揚げる時間も短くなり、お客さんに「すげー」と驚いてもらえることができました。

 

当時、いろいろなメニューが黄金マッハには存在していたのですが、大きいからあげカレーの噂が広まり、からあげばかり売れるようになりました。ついには他のメニューが売れなくなり、からあげカレーを名物として販売することとなりました。

 

他のメニューを減らした分、からあげに予算を使えるようになり、徐々にサイズアップしていった経過があります。

 

「噂を聞いて唐揚げを食べに来てくれる→店長が期待を裏切りたくないから心配で唐揚げを大きくする60g→更に噂を聞いてからあげを食べに来てくれる→店長が心配でサイズアップ70g→噂を聞いて…繰り返し」

 

価格もほとんど変えずに、いつの間にか最大で120gの特大サイズからあげに成長しました。



※実際は手袋をして作業しています。

からあげが人気になってから「ウチは肉屋さんかい!?」というぐらい鶏肉を切るようになりました。最初のころは手で力任せにからあげを潰していたのですが、ついに手首がおかしくなってしまいました。そこで、包丁で鶏肉に何か所もハーフカットを加え簡単につぶせるように改良を加えるなど、いろいろな改善を行いました。

 

肉を切る大変な作業ですが、むしろ私は楽しく感じていました。毎日肉を切りまくっていたら、肉屋さんから「どうしたの!個人のお店では鶏肉使用量がトップクラスだよ」とからかわれました。

 

カリカリ唐揚げを作るコツですが、よく切れる包丁で鶏の皮を崩さないように切る事が重要です。皮が肉に残らないとカリカリの食感にはなりません。そこで、日本刀のように切れ味の良い包丁でサっと一撃で肉を切ります。包丁が切れすぎるので、肉にハーフカットを行う際に指を切りそうになりますが、お店を始めてから(このページの更新までに)15000キロ以上の鶏肉を切りましたが一度もケガをしたことがありません。



からあげの秘伝漬けタレですが、2週間2段熟成させた醤油ベースのニンニク生姜タレを使用しています。この秘伝タレは肉を柔らかくジューシーにする効果があります。この秘伝タレでゆっくり肉を1日漬け込むことで、衣はカリカリですが中は肉汁あふれるジューシーな仕上がりになります。お客さんにはよく「タレを売ってほしい!」と言われますが、さすがにタレは秘密なので販売をお断りしています。(和食の職人がダシを教えないのと一緒です。)この秘伝タレを完成させるまでに3年間という長い時間が必要でした。このタレの基本は、信州の「山賊焼き」という大きな鳥の竜田揚げをヒントにしています。あ。。。ちょっと喋りすぎてしまったかもしれません。



からあげに粉を付けるときは、一般的に大きなボウルや袋に入れまとめて粉を付けます。しかし、当店のからあげは1枚1枚丁寧に粉を付けていきます。はっきり言うと、肉を切る作業より時間がかかります。写真のように1枚1枚、皮の面をしっかり出して広げなければならない作業です。粉を均一に確実に付けるのがカリカリからあげの条件となります。通常のからあげならこのまま油で揚げるだけですが、当店のカリカリからあげは、この後にマル秘の2工程作業が控えています。この作業を行うのはかなりの手間ですが、からあげをカリカリにするためなら苦ではありません。



この写真を見ればわかりますが、からあげが大きすぎてカレーが小さく見えます。角度によってはからあげでカレーが見えなくなる迫力です。このめちゃくちゃ美味しいからあげですが、アツアツのカリカリなので気を付けて食べなければ口の中をケガする恐れがあります。美味しすぎて急いで食べてしまいがちですが、落ち着いてゆっくりお召し上がりください。

 

当店は小学生以上(6歳以上)のお子様から入店できるのですが、このからあげが大きな理由にもなっています。アゴがしっかりしていないお子様がこのからあげを食べることが出来ず、お母さんがスプーンでからあげを細かく切らなければ子供が食べることができません。この作業が本当に大変なのです。だからと言って、価格の関係でからあげカットや取り皿の提供を行っていないので、十中八九、小さなお子様連れのお客様には嫌な思いをさせてしまいます。私はただお金儲けができればいいわけではないので、嫌な思いをさせないように予め当店の対象年齢をお知らせしています。

 

逆を言えば、たくさん食べる方からは大絶賛のからあげです。ワイルド系バリッバリのからあげをぜひお召し上がりください。